10/27 _ After After _ 命のバトン /

 

 

終わりなきモノ旅 それが大切

 

ひとつの旅。

洋服屋だとか店だとかそういうのもそうだし、生かされている命そのものももちろん。

モノがこの世に生まれて死ぬまでの時間。

時にきっと人間という命よりもモノの命の方が長生きであることも多々あるだろう。

例えば古着屋で買い手を待つ洋服たち。

アンティーク、ヴィンテージと呼ばれる作品等々。

 

 

向かって写真右は「ビフォー」左が「アフター」

着用前と着用後と呼べる。

写真でも伝わるのは立体感の違いが大きい。

着用者の体型、腕の長さや着用の在り方(ファスナーを上まで引っ張り上げて着るのかどうかや)

その全てが「シワ」に刻まれて本当の意味での無二の存在となる。

 

 

 

 

刻まれるシワによって、革にはさらに「表情」を見せる。

笑い顔とは言わないが、まさに生きた証と言ってもいい。

革の種類や仕上げによって当然異なるが、写真の馬革であればシワの頂点部分は運動稼働によって革に圧、負荷が掛かりその負荷によって革は伸びそうになる。実際にはこの馬革が伸びるほどまでの負荷をかけ続けるのは相当な苦難が伴うが(つまりそれを馴染みと呼ぶ)その先にあるのは美しいまでの光沢感。

逆に窪みとなる部分(革にとっての凹凸の凹の部分)は深く細かいシワが入る事で鈍い光沢を持つようになる。

つまりはこのシワの加減、凹凸によって光の反射率が変わる事で表情がつくのだ。

 

 

同じく向かって写真右が「ビフォー」左が「アフター」

Rust Leather と名付けたミドルキップ〜ステアのレザー。

やはりフルタンニンならではのシワの具合。

ウェット過ぎないややドライなタッチながらもオイルを内側に閉じ込めてオイル自体の含有は一般的な革に比べるととてつもなく多いという特殊な革を作ってもらった。

この革こそ(いや他も含めてほとんどかな)着用前と後の表情の変化が大きい。

 

 

ほぼ同じ部分を写真としてカットしてみる。

縫製部分に「寄る」シワの具合がわかりやすいと思う。

 

過度過ぎる演出としての着用前のシワ作りを施さない。

あくまで適度な仕上げに留める事。

理由はひとつ。

 

「本当の意味での着用者のシワを限りなくゼロからつけていく為」

 

そういった想い。

また同時的にアフターのこういった着用見本があれば「いつの日か」ということに想いは馳せやすいとも思う。

 

 

 

足元はさらによりシワを刻みやすいからその過程は想像しやすいかもしれない。

まさしく1歩づつのその足取りはそのままシワとして刻まれていく。

使用されたインポートのイタリアンショルダーの革が抜群だったのは言うまでもないが、左、着用者は雨の日も気にせずにそのまま履く。(イタウ私物)

バイクでの通勤でもそのまま履く。

 

未着用で薄っすらと表面が白く見えるのは防水とオイル含有をさらに増やす為のワックスコーティング加工。

意図的な仕上げ。

履き込む事でワックスは革へと浸透し沈み込んでいく。

あとは履くだけ。

 

ちなみにブーツを含め、ライダース、パンツそれぞれ着用後のアフターのアイテムは未着用時から現在までそれぞれ「未ケア」状態。

防水のスプレーもブラッシングも行なっていない。

趣旨による。

ケアをすればまたケアなりの表情を見せていくのが革のさらなる面白い特徴であり愛すべき理由の部分でもあるだろう。

 

 

ビフォーとアフター。

このブログでもよく使う言葉であり、一般的な言葉。

でもね。

個人的に考える。

より深く大切なのは、アフターアフターであること。

つまり、アフターというのは着用したその瞬間から始まるモノの生涯の命が果てるまでのことを言う。

30分後、1時間、1日、1ヶ月、1年、3年、10年・・・

アフターを時間軸で切り取るだけの話ではなく、アフターはそのモノが死ぬ最後の瞬間まで続くのだ。

そのアフターの先。

アフターアフターまで付き合う事。

それが最高に楽しくてワクワクとする時間。

もっと言えばその時間が無限のように続くのが革の最大の魅力だと言える。

 

どの理由でどの革を選ぶのか?

どの意図を持ってどのような革がいいのか?

 

無限とも言える素材の中で。

彼らはかつて命を持って歩いていた存在。

副産物として第二の命としてまた生きるのだ。

そういう意味でも命のバトンを受け取る人間には責任があると思う。

愛すべき存在のモノにすること。

愛される存在として新たな命を吹き込む事。

 

アフター、アフター。

 

最高のレザーをお考えならぜひご相談下さい。

生涯に渡り共に生きる相棒をご用意致します。

 

明日土曜日 20時からは恒例の YouTube「 Thee LIVE 」となります。

このブログからの流れと先週までの革について〜という流れも踏まえて、さらに革のあれこれを語っていく予定です。

お時間あればぜひ遊びにいらして下さい。

 

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Urano Takahiro ウラノ タカヒロ
Urano Takahiro ウラノ タカヒロAuthor

Garage EDEN shop Editor.