散文
怖くなる日がある。
毎日ではないとしても、それは定期的に訪れる闇夜の足音のように。
もちろん逆もしかり。
本当の意味での無敵なような気持ちになることもある。
どちらも本当でどちらも虚無である。
途方に暮れることもある。
行き止まり。
綱渡り。
歩みを止めることは終わりを意味することを知っている。
だから、怖くても踏み出す足の先が盲目的に分からなくても踏み出すしか術はない。
そこにはなにもないかもしれない。(もしくは足を踏み抜くほどに脆くなった床板かもしれない)
綱はないのかもしれない。
それでも。
砂時計。
砂が落ちることをただ呆然と傍観者として眺めるのか。
落ちきることが怖くて逆さまに砂を置き換えるのか。
夢なんてなにもない。
白昼夢もまたしかり。
積まれた本。
答えがそこにはないと分かっているからそこに逃げ込むことで安堵を得る。
しかし、そこもまた本当の世界であると知っている。
在る。
在るとして、在るものとして僕は僕を続ける。
輪廻だとしても、ハムスターのように回し車の中だとしても。
それでも。
それでも。