「なんの」こだわりか
「ここまで」と時間を決めて撮影を始めたはずなのに、どうにもこうにも終わらないのはどこかにある「こだわり」を持っているからだ。
時間は有限であると頭では理解しているけど、納得がいくまで繰り返してトライをしてみる。
どうしても気に入った絵が作れずに(それは単に実力の不足)僕という人間自体が店の中で一人パンデミックを引き起こしている。
照明感、輪郭の縁取り、被写界深度、シャドー、色の温度。
もちろん撮影後に修正が出来る部分もあるけれど、出来るだけ撮影時にイメージを固めておきたいと思ってしまったらどうにもこうにも。
結果3時間以上掛けて作ったセッティングをもう一度やり直している間にも時計の針は無常にも歩みを止めない。
どうだろう。
ここだな。
ようやくそう思えたのは予定よりも半日過ぎて完全に帰宅の時間になっていた。
昨日からは全日予約制。
この時間をある意味では前向きに捉えて進めることの出来ることを進める。
ただし、接客が出来なければ収入はなくなり店の機能は完全にストップする。
つまりそれは事実上の死を意味することでもある。
だから、出来ることやれることを。
昨日からの撮影はその為のものでもあるし、ある意味では「その先」の為でもあるはずだ。
今日の東京は大きなマラソン大会があるって話だ。
一般のランナーは出場できなくなってしまったようだけれど。
それでも朝から交通規制。
僕は自宅からの道がどうしようもなくこの規制に引っかかるということで規制前に家を出た。
いつもよりも随分と早い時間。
だから今はもう店にいる。
8時過ぎ。
さて、昨日の続きをやろう。
撮影、そしてそこからアップが出来るように。
あと少し、もう少し。
E-Kagen に出来ればいいけど、性分通りにやる。
やるべきことを、やれる限り。
それが自分のマインドだと信じて。